Certificate in Orthopaedic Manual Therapy とは
徒手療法で有名なオーストラリアのphysiotherapist、Kim Robinson や Toby Hall を中心にした徒手療法などのコースを開催する団体が年に2〜3回Perthや他の国で開催する4週間のコースです。
(http://www.manualconcepts.com/orthopaedic-manual-therapy/)

スケジュール
授業は月曜日から金曜日まで基本的に朝9時から17時まで(Peter O’Sullivanのみ8時から17時まで)。だいたい10時半頃から休憩があるのですが日本だと10分〜15分が一般的なところ今回は30分くらいあり、更に隣の部屋にお菓子やフルーツ、コーヒーなどのドリンクも用意してくれていたので休憩時間になると腹ごしらえをしながらベランダに出てクラスメイトと会話を楽しんだりして良い気分転換ができました。その後11時から12時半くらいまで講義があり12時半くらいから約1時間のランチ休憩。Curtin大学内のカフェやレストランに行く人と、持ち込んだ弁当を隣の部屋で食べる人に別れていました。私は節約のため毎朝ベーコンエッグサンドイッチを作って持参。
午後は1時半から3時まで講義でその後また休憩、そして最後は17時まで講義で1日が終了という感じでした。
Week 1

初日午前はmanual therapyの適応や禁忌などの講義、そして午後はClinical frameworkのついての講義でした。clinical frameworkについてはCurtin Universityを卒業されて現在Perthで働かれている江戸英明先生のワークショップを昨年受講し予備知識があったので、英語での授業をどれだけ理解できるか心配もありましたが、すんなり頭に入ってきました。
2日目と4日目は慢性疼痛で有名なPeter O’Sullivanの講義でかなり楽しみにしていたものです。慢性腰痛についてを中心に講義を聞き、実際に自分の患者を連れてきて普段どのように評価・治療を進めていくのかをその場で見れたのは本当に良い経験でした。
1週目はほぼ座学のみで実技の練習はほぼありませんでした。
Week 2

月曜火曜はSpots specialistであるTaniaによる肩の講義。instabilityのある肩への評価や運動療法について実技を交えながら行いました。実際ゆるゆるな肩を持つ私は被験者として大活躍。笑 オーストラリアのsports physioがどのようなとことを行っているのか興味があったのでその雰囲気を少しでも垣間見れて良かったです。

週後半からついに胸椎腰椎の評価や治療についての実技が始まりました。Tobyの説明は本当に分かりやすく頭にスッと入ってきます。

Week 3

3週目からは頚椎の障害について。特に上位頚椎の障害のよっておこる頭痛やめまいの評価・治療はこれまであまり学んだことがなかったので新鮮でした。physioに出来ることはこんなにあるのかと今更ながら学ぶことができました。頚椎は腰椎と違い細かく触診なども難しいので苦手意識がありましたが今回勉強し直して関心が強くなりました。
3週目の金曜日に最終日に行われるテストについての説明がありました。テストは任意で受けなくても良いし、受けて落ちたとしてもCertificateはもらえるのですが、今回のコースをCurtin UniversityのMaster of Clinical Physiotherapyの単位の1つとして認定してもらうためにはテストを受けて合格しなければいけません。実際CurtinのMaster’sを受けようと思っている人は2〜3人程度でしたが勉強になるので全員テストは受けました。
Week 4

最終週に楽しみにしていたのはHVT (high velocity thrust)。UKでosteopathyを学んだニュージーランドのphysio、Michael Monaghanの講義は恐らく70才は超えている大ベテランの彼が未だに貪欲に技術と知識を向上させようとしている姿に強い刺激を受けました。

そして最終日は午前中に今まで学んだことでもう一度習いたいことを再確認して、午後はいよいよテスト。事前にテストに出る問題を10パターン教えてもらっていたので皆で確認して準備していたので問題なく終わりましたが憧れのTobyに自分のmanual therapyを見てもらうのは緊張しつつも貴重な経験だなぁと思いました。テスト勉強は大変でしたがその準備のお陰でそれまで習った事を再確認してより理解を深めることができたのでよかったと思います。


まとめ
2週目から実技指導が始まり、帰宅後も毎日復習に追われ更に4週目からはテストの準備もあったため予想していた以上に忙しくなりコース中は他の事をする余裕があまりなかったですが、それでも週末にBBQをしたり友人と食事に行ったり楽しめました。

今回参加者は約30人で一番多いのは香港から11人、オーストラリア人は意外と少なく3人、日本人も3人(そのうち1人はオーストラリアで働かれています)、ブラジル・スイス・インドが2人ずつ、イギリス、フランス、ベルギー、オーストリア、イタリア、サウジアラビア、シンガポール、マレーシアなど世界中から集まっており色々な国のphysioについて話が聞けて勉強になりました。
おまけ:費用について
- コース参加費は$6,450(早く申し込めば$5,990)で約45万円 (レート:1AUS$=75円)
- 飛行機は往復シンガポール航空で成田発シンガポール乗り換えパース行き、往復約7万円
- 宿泊はAirbnbで1ヶ月滞在して約7万円
- 食費(料理にかかる時間とお金節約のため日本から米2kgやイワシの缶詰、レトルトの味噌汁など持参)や交通費など使ったお金は約3万円
- 合計約62万円の出費でした(1ヶ月働いていないのでその間の給料0…)
コメント
こんにちは。
とても楽しく拝見させていただいてます。
私もカナダで理学療法士の免許を取ろうと思って英語の勉強を始めました。
質問がいくつかあるのですがメールをいただけないでしょうか?
井出さん
初めまして。同じ目標に向かって頑張られているのですね!
また英語の勉強方法についての記事書こうと思っておりますが、もし個別に質問がありましたら以下のアドレスへご連絡ください。
yutaphysio@gmail.com